現在の使送便の場合には、担当職員が交換センターに運び込み、自省庁宛ての文書を持ち帰るという方式を採用しており、送受信が確認されず、かならずしも確実な方法とはいえない。運搬途中での紛失の可能性も否定できない。霞が関WANの場合、現在のところ、各省庁を接続するクローズされたネットワークであることから、かなりの高いセキュリティで、ネットワークで伝送途中における漏洩、紛失の危険性はむしろ、使送便より少ないといえよう。ハッカー等の意図的な情報窃盗、破損等に対する対策もかなり技術的に安全性が確保されており、職員が手で持ち運ぶ途上での盗難・窃盗より確実性は高いと考えてよい。外部からの不法な侵入、秘密性が高い文書の暗号化等の技術を採用し、安全性、確実性の高い文書伝送システムを早急に構築するべきである。